初夏の八ヶ岳 8F(45.5×38㎝) 浜 征彦 作
初夏の清々しさと自然の豊かな息吹を色彩豊かに捉えた作品です。
柔らかな緑の色合いが広がる山々、そしてその麓に点在する家々が、季節の移ろいとともに生きる人々の暮らしを静かに物語っています。
作者は、八ヶ岳の雄大な自然を背景に、小さな集落の穏やかな日常を繊細な筆遣いで描き出し、そこに息づく生活のリズムを感じさせます。
この絵からは、都会の喧騒を離れ、時間がゆっくりと流れる田園風景の中での、ひと時の平和と調和が伝わってきます。観る者は、画面いっぱいに広がる自然の美しさとともに、人々が自然と共生する様子を感じ取り、日常の忙しさから解放されることでしょう。
1938年 長野県諏訪市に生まれる
1958年 上京して東京YMCAの夜学部で学ぶ
1960年 二科展に初出品
1965年 「伊邪邦岐(イザナギ)・伊邪邦美(イザナミ)」が二科展で初入選(以後、毎年入選)
1968年 初渡仏
1970年 「パリの新聞売り」で二科展50周年記念賞受賞
1971年 「教会の結婚式」で二科展特選受賞
銀座薔薇画廊にスカウトされ、薔薇画廊専属となる
1972年 「歩行者天国」で二科展パリ賞受賞し、副賞として5年間のパリ留学の権利を与えられる
1974年 薔薇画廊「浜征彦・パリの詩と心」展 開催
1975年 薔薇画廊「浜征彦・パリからの便り」展 開催
1976年 留学中、フランス・サロン・ドートンヌ賞受賞
1977年 帰国
(以後、数十回に及び渡仏)
1978年 二科会会友に推挙(以後二科展に無審査出品、銀座薔薇画廊や新宿伊勢丹デパートにて個展を継続的に開催)
1979年 薔薇画廊「浜征彦展・ベニスの詩」展 開催
1983年 薔薇画廊「浜征彦・新作展」開催
1986年 フランス・ル・サロン展〈フランス芸術家協会〉(旧サロン・ド・パリ)入選週刊ポスト誌に「将来の日本画壇を担う5人の若き画家」に掲載される
1988年 一枚の繪 第17回現代洋画精鋭選抜展に出品「銀座カンチュラタン(カルチェ・ラタン)」で銀賞受賞
1990年 二科展二科会会友賞受賞
二科会長野県支部長就任
諏訪まるみつ百貨店、みやこ美術を始め、各地で個展を開催
2018年 諏訪市で死去 享年80歳
2019年 1月、茅野駅内ベルビア内みやこ美術で追悼展開催