バラ色の静物 8F(45.5×38㎝) 三岸 黄太郎 作
この油彩画は、静謐で洗練された雰囲気を醸し出しています。
淡い黄色の背景は、暖かく穏やかな光を感じさせ、作品全体に明るく平和なムードを与えています。対照的なグレーのテーブルは、安定感と落ち着きを提供し、二つの色彩が繊細なバランスを成立させています。
画面の中央に置かれた白い配色は、その質感と折り目によって、静物画における形と影の探求を表しているかのようです。その横に配されたバラは、生命力と美しさの象徴であり、全体の中で微妙な色のアクセントを提供しています。
作者はこの作品を通じて、日常の単純な物に内在する美しさと、色彩と形の純粋な魅力を探求しています。
1930年 父 好太郎、母 節子の第3子として東京都中野区鷺宮に生まれる
1953年 銀座兜屋画廊にて初個展
1954年 三岸節子と共にフランス国内を旅行する
1956年 朝井閑右衛門より新樹会会員に迎えられ出品(以後1967年再渡仏まで毎年出品)
1957年 朝日新人展(日本橋高島屋)に出品
1959年 文藝春秋画廊にて京都風景による個展
1962年 第6回安井賞候補新人展に「静物Ⅰ」を推薦出品
1963年 第2回国際形象展(日本橋三越本店)「作品Ⅰ」「風景」など招待出品
1965年 日本橋東邦画廊にて静物による個展(66・67・68年にも個展開催)
1966年 第1回昭和会展に招待出品、シード作家となる(第3回まで招待出品)
1967年 新樹会第24回展(日本橋三越本店)に「裸婦」3点を出品
1974年 日本橋東邦画廊で5年ためた南仏風景の個展
1978年 パリ日動画廊にてブルゴーニュ風景による最初の個展
1982年 FIAC’82(パリ:グラン・パレ)に出品
1985年 名古屋日動画廊にてグワッシュ展
1986年 1月ジュネーブ:ギャラリー・モッテにて個展
1987年 アムステルダム:エンデ画廊にて家族展
1988年 バーゼル・アートフェアー’88にて個展
1989年 東京日動画廊にて個展
1990年 日本橋三越本店・札幌三越にて個展
1992年 高島屋にて個展(横浜・京都・岐阜・岡山・大阪、1994、96、98、2002年にも開催)
1996年 銀座高輪画廊にてグワッシュ展
1998年 カナダ・トロント:ベケット・ファイン・アートで第1回個展
2000年 銀座高輪画廊にて小品展
2001年 1月名古屋三越にて個展。10月船橋西武にて個展
2002年 1月日本橋高島屋にてグワッシュ展
2003年 日本橋高島屋にて個展(東京・大阪・京都・岐阜・名古屋・横浜・米子・岡山)
2004年 カナダ・トロント:ベケット・ファイン・アートにて第4回個展
2006年 4/5~4/11高輪画廊にて個展。日本橋高島屋にて個展
2007年 9/15~10/6 カナダ・トロント:ベケット・ファイン・アートで第5回個展
2009年 11/2~11/14 高輪画廊にて個展
12月27日、神奈川県大磯町にて死去
2010年 2/15~2/25三岸黄太郎追悼展が銀座高輪画廊で開催