使者 8F(45.5×37.9㎝) 瓜南直子 作

¥320,000

絵の中には、非現実的な雰囲気と独特なスタイルを持つ人物が描かれています。その人物は、視線はこちらに向けずにどこか一点を見つめていますが、存在感は強烈です。

背景には木が描かれ、その枝の一つを不思議な人物は手にしています。枝先には花が咲いています。

全体的に、この作品は静けさと内省の雰囲気を持ちつつも、背景の荒々しい自然が生み出す緊張感が感じられます。

作家はテクニックを駆使して、この世界とは異なる独自の風景とキャラクターを作品の中に見事に表現しています。

 

1955年 石川県穴水町に生まれ

1980年 東京芸術大学美術学部工芸科(鍛金専攻)卒業

1982年 鎌倉に住む

30代以降は鎌倉市に定住し、有元利夫の影響を受けて日本画を基調とした絵画の制作を行なうようになった 

芥川賞作家の藤沢周、詩人の城戸朱理、文芸評論家の富岡幸一郎など地元鎌倉の文化人などと交流し、2012年1月に死去した日本画家の小泉淳作からは画材を遺贈されていた

2012年 64日、病により急逝  享年56

 

絵を担当した著作に、『ねこが見た話』(福音館書店)、『ぼっこ』(偕成社)、『あやしが丘のおばけらんど』(文研出版)などがある