寡欲  34×64cm 小山敬三 作

¥55,000

この書道作品は、力強くも独特な筆致で「欲を少なくする」という意味の言葉を表現しています。この言葉は、節制や内省の精神を象徴しています。

作品全体からは、書家が筆を通じて伝えたいメッセージの力強さと、繊細な感性が感じられます。伝統的な書法に基づいておりながらも、書き手独自のスタイルが見て取れるこの作品は、書道の芸術性と哲学的な深さを同時に示しています。

この一枚の作品は、単なる文字を超えた美的価値を持ち、見る者に深い思索を促すことでしょう。


1897年 長野県北佐久郡小諸町(現小諸市)荒町に生まれる

1915年 旧制長野県立上田中学校を卒業

同年慶應義塾大学予科入学

1916年 父の反対を押し切り、画家になるために慶應義塾大学理財学科を中退し、川端画学校で藤島武二に師事

1920年 島崎藤村のすすめで渡仏

アカデミー・コラロッシでシャルル・ゲラン(Charles Guérin)に油絵技法を学ぶ

1928年 帰国

1929年 神奈川県茅ヶ崎市にアトリエを構える

1936年 二科会を脱会して有島生馬、山下新太郎らと一水会を結成

1943年 アンブロワーズ・ヴォラール『画商の思い出』を翻訳(新版は美術公論社)

1959年 連作「白鷺城」で日本芸術院賞を受賞

1960年 日本芸術院会員

1970年 文化功労者

1971年 小諸市名誉市民称号受贈

1975年 文化勲章を受章

同年に生まれ故郷の小諸市に代表作を寄贈し、村野藤吾設計による小諸市立小山敬三美術館が完成

1985年 私財2億円を寄贈し小山敬三美術振興財団設立、中堅の洋画家を対象にした小山敬三美術賞の授与と油彩画修復技術家の留学奨励を行った(2006年に解散)

1987年 神奈川県で死去