春告魚 6F(40.9×31.8㎝) 妹尾正彦 作

¥88,000

春の訪れを告げる海の魚を描いています。

画面を埋め尽くす鮮やかな赤い背景は、情熱や活力を象徴し、新たな季節の始まりを強く印象づけています。その上に三匹の魚が整然と並べられており、それぞれが個性的な表情とポーズを見せています。 魚の目は大きく描かれ、生命感あふれる瞳が私達の視線を捉えます。魚の体に描かれた細かい線は鱗の質感や光沢を表現しており、それぞれの魚が持つ自然な美しさが強調されています。

画面の上部には、春を象徴する蝶の姿も描かれています。

春の到来を告げる生き物たちは、新鮮な色彩と生命力を通じて、季節の移ろいと自然のリズムを私たちに伝えます。

この作品のシンプルながらも力強い構図は、鑑賞者に春の喜びと希望を感じさせることでしょう。


1901年 岡山県倉敷市に生まれる

神戸高商(現・神戸大経済学部)卒業、海上火災保険会社勤務の傍ら絵を独学する

1927年 1930年協会展に初出品して入選

1928年 二科会入選

1931年 第1回独立展出品し、O氏賞受賞

1934年 独立美術協会会員 里見勝蔵らと共にフォーヴィスムを唱い、明るく詩情ある作風を示した

1990年 死去 享年89