渚 4F(33.4×24.3㎝) 妹尾正彦 作

¥88,000

この絵画は、海の生き物たちが持つ独特な質感と生命力に焦点を当てています。

画面の中央には、目を大きく見開いた魚が描かれ、その姿が海の生命の繊細さと力強さを同時に伝えています。魚の下には、鮮やかな色彩のヒトデとカニが配置され、海の多様性と美しさを象徴しています。カニの鋭い爪やヒトデの柔らかな腕は、それぞれの生き物が持つ独特の形態と動きを捉えています。

背景のテクスチャは粗く、まるで砂浜のざらつきや海水の塩分を表しているかのようです。色彩は控えめで、生き物たちの形と色が際立っています。

この作品は、海辺の静かな美しさとそこに息づく生命の複雑さを捉え、鑑賞者に対し、自然に対する新たな視点を提供することでしょう。

 

1901年 岡山県倉敷市に生まれる

神戸高商(現・神戸大経済学部)卒業、海上火災保険会社勤務の傍ら絵を独学する

1927年 1930年協会展に初出品して入選

1928年 二科会入選

1931年 第1回独立展出品し、O氏賞受賞

1934年 独立美術協会会員 里見勝蔵らと共にフォーヴィスムを唱い、明るく詩情ある作風を示した

1990年 死去 享年89